昨年もたくさんの美味しい食材・食品・料理に出会えた。
畜産農産では、ダイヤモンドポークに、マンガリッツァ豚、大和肉鶏、梅ビーフ、短角牛、
塩干食品・加工品では、鯖の生ハムに、鯖の冷燻、鰊の燻製、海の生ハム(クロカワカジキ使用)等など。
それらの食材と出会っていく中で、「熟成」というテーマが浮き彫りになってきた。
食に美味に貪欲な人類は様々な技術を駆使し、長期熟成や塩干し、燻製などによりタンパク質をより多くのアミノ酸へと変化させている。
しかも最も庶民的で身近なジャンル、ラーメン屋においてそのようなテクニックが用いられている。
チャーシューに使う肉を塩漬けにして寝かせてから仕込んだり、出来上がったチャーシューに温燻・冷燻をかけたり、最近のラーメン屋さんは料理屋さながらの手間をかけているのだ。
特に燻製は理にかなっている。
何故なら燻製をかけると、旨味が増すだけでなく、酸味・苦味をも纏うため、料理に燻製食材を加えるだけで塩味・甘味を含める五味のバランスが芳しくなるからだ。
それをポルコスピーノのスパゲッティと金久右衛門の魚菜ラーメンから痛感させられた。
今年は「熟成」を食のテーマにしようと思う。
燻製だけでなく、ドライエージングなども掘り下げていきたい。
もちろん食べるだけでなく作る方も着手していきたく思う。