月に1回は必ず行くラーメン屋がある。
テレビ番組「料理の鉄人」で陳健一さんと闘った、薬膳料理の大家、追立久夫さんがプロデュースしている店。
店長の渡さんは追立氏の薬膳料理に惚れこんで行くうちに彼と親しくなった。そして渡さんは長年のサラリーマン生活を定年で終えてから、おいしいラーメンを一緒に作ろうと追立さんに声をかけてラーメン屋を立ち上げたのだとか。
ラーメンとは言え薬膳料理だから、だしにはかなりたくさんの食材を用いているし、当然のことながら無化調だ。鶏ガラ・ネギで出汁をとり、干し海老・貝柱・山芋・胡麻・陳皮・ピーナツオイル等30種以上の食材の旨味を凝縮したタレを合わせたスープは、力強いパンチこそ無いが、数多の具材による滋味溢れる奥深い味わいが楽しめる。
麺も変わっている。守口の大黒屋が某大手製粉会社の冷麦用の粉を用い低加水の細麺に仕上げている。
この麺も一般的なラーメン屋ではまず見かけることが無い。ラーメンの麺としてのコシなどはなく、冷麦や蕎麦に近い食感だと言える。しかしながら粉の旨みがはっきりと感じられる貴重な麺だと思う。
豚バラチャーシューも絶品。ニンニク・しょうが・醤油・砂糖だけで煮る店が多いそうだが、ここでは白ネギも一緒に煮ている。そうすることによって甘みとコク深さが増すそうだ。また、出す前にホットプレートで炙ってくれるので表面はカリッとしてり、この食感と味わいの妙が堪らないのだ。
サイドメニューには、叉焼丼、ザーサイ浅漬け、ザーサイご飯、焼き餃子、水餃子などがあり、どれも質が高い。
などと書いていたら、また食べに行きたくなってしまった。
【オススメ度】★★★★